2005年 08月 16日
医療と遺伝子研究の先端が見つめるもの
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生きている。それだけで素晴らしい/村上和雄・阿部博幸
先日の「世界一受けたい授業」での村上先生の飄々とした授業(笑いが病気の治療になることを遺伝子レベルで証明するというもの)に感動し、あまりにベタなタイトルに引きながら読みはじめました。最近ぼんやりと考えていたことに少し答えをもらったような気がする本でした。
ノーベル賞候補とも言われる遺伝子工学の権威・村上和雄と、最先端の西洋医学はもちろんのこと東洋医学などの代替医療も含めた「統合医療」を目指し癌治療に取り組んでいる医師・阿部博幸の対談をまとめたものです。
ひとりは遺伝子の信じがたい緻密さから、ひとりは医療現場で見つめてきた命の神秘から、物質一辺倒で進歩してきた科学に限界を感じ、方向転換を迫られている時期であると言います。今後は今まで非科学的だとして排してきた「こころ」が無視できなくなるだろうと。
そしてふたりが共通して口にするのが、人智を超えた「サムシング・グレート」という存在なのです。これが宗教家の言葉ではなく、科学の最先端で活躍し、その価値も限界も知り尽くした彼らの実感であることはすごく意義深いと思います。
「1グラムの2000億分の1の重さのゲノムに、30億の化学の文字が書き込まれている。これを解読する技術も素晴らしいんだけど、誰がこんなにも細かくて緻密で複雑な暗号を書き込んだのかという事実に、私は戦慄を覚えました。」
「心が変わってガンが治ったということは、なかなか信じてもらえませんが、こうした心の変化がないと、ガンが小さくなるとか消えるといった劇的なことは起こってこないだろうと思います。」
ふたりが見つめる「その先の景色」が私たちにも見えるようになるには、まだまだ時間がかかるかもしれません。でも風向きはその方向に向かっているのを、なんとなく感じています。
先日の「世界一受けたい授業」での村上先生の飄々とした授業(笑いが病気の治療になることを遺伝子レベルで証明するというもの)に感動し、あまりにベタなタイトルに引きながら読みはじめました。最近ぼんやりと考えていたことに少し答えをもらったような気がする本でした。
ノーベル賞候補とも言われる遺伝子工学の権威・村上和雄と、最先端の西洋医学はもちろんのこと東洋医学などの代替医療も含めた「統合医療」を目指し癌治療に取り組んでいる医師・阿部博幸の対談をまとめたものです。
ひとりは遺伝子の信じがたい緻密さから、ひとりは医療現場で見つめてきた命の神秘から、物質一辺倒で進歩してきた科学に限界を感じ、方向転換を迫られている時期であると言います。今後は今まで非科学的だとして排してきた「こころ」が無視できなくなるだろうと。
そしてふたりが共通して口にするのが、人智を超えた「サムシング・グレート」という存在なのです。これが宗教家の言葉ではなく、科学の最先端で活躍し、その価値も限界も知り尽くした彼らの実感であることはすごく意義深いと思います。
「1グラムの2000億分の1の重さのゲノムに、30億の化学の文字が書き込まれている。これを解読する技術も素晴らしいんだけど、誰がこんなにも細かくて緻密で複雑な暗号を書き込んだのかという事実に、私は戦慄を覚えました。」
「心が変わってガンが治ったということは、なかなか信じてもらえませんが、こうした心の変化がないと、ガンが小さくなるとか消えるといった劇的なことは起こってこないだろうと思います。」
ふたりが見つめる「その先の景色」が私たちにも見えるようになるには、まだまだ時間がかかるかもしれません。でも風向きはその方向に向かっているのを、なんとなく感じています。
by taira5577
| 2005-08-16 01:22
| 本