2005年 08月 03日
陽だまりの樹/手塚治虫
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東洋医学と西洋医学の対立、というテーマに惹かれて読んでみました。手塚治虫の先祖に当たる西洋医とその友人の武士が、幕末という時代に翻弄される様を描いた作品なのですが、医学云々はそっちのけで面白かったです。
幕末という時代背景によってより鮮やかに浮き彫りにされていますが、どの時代にも通じる普遍的なテーマの数々。中でもやはり心を打つのは、バカというしかない、正直でまっすぐな万次郎の生きかたでした。
後に歴史に名を残した老獪な人々と対照的に、己を偽ることなく彼の正義を貫き通し、人知れず歴史の舞台から去った万次郎。手塚治虫がどちらを愛していたのかは一目瞭然で、彼のヒーロー観の一端を垣間見た気がしました。
幕末という時代背景によってより鮮やかに浮き彫りにされていますが、どの時代にも通じる普遍的なテーマの数々。中でもやはり心を打つのは、バカというしかない、正直でまっすぐな万次郎の生きかたでした。
後に歴史に名を残した老獪な人々と対照的に、己を偽ることなく彼の正義を貫き通し、人知れず歴史の舞台から去った万次郎。手塚治虫がどちらを愛していたのかは一目瞭然で、彼のヒーロー観の一端を垣間見た気がしました。
by taira5577
| 2005-08-03 21:39
| 本